読書メモ_『ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代』

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読書メモです。

とても話題になった『ORIGINALS』ですが、売れているということは、関心が高い人が多いということで、

みんなと同じことよりも、『個性』が重要視されてきている現代において、

人と違うオリジナリティはどうやって見出すのか、どうやったら発揮できるのか、

オリジナリティで差別化した仕事をしたいと思っている人などがとても多いのだろうなと思います。

心理学者である著者が、『ORIGINALS』とはどういう人をさすのか、どういう考え方をしているかなどを、心理学的な側面からの見解をまとめたものです。

アダム・グラント(著)/楠木 建(監訳)/三笠書房

もくじ

  • PART1 変化を生み出す「創造的破壊」
  • PART2 大胆に発想し、緻密に進める
  • PART3 “無関心”を“情熱”へ変える法
  • PART4 賢者は時を待ち、愚者は先を急ぐ
  • PART5 「誰と組むか」が勝敗を決める
  • PART6 「はみ出す人」こそ時代をつくるどこに可能性が隠されているか
  • PART7 ダメになる組織、飛躍する組織
  • PART8 どんな「荒波」も、しなやかに乗りこなせ

オリジナリティとは

辞書では、以下のように定義づけられています。

original(形容詞):何かが生じたり、進展したり、派生したりする、発端や源になる性質

original(名詞):唯一無二、または独特な性質をもつもの/魅力的または興味深い形でほかとは違う人/奇抜な行動を起こす人、あるいは発明の才がある人

本文より

おそらく、一般的な感覚で言うと、名詞の意味で捉えている人が多いのではないでしょうか。

続けて、業績の達成方法として2種類紹介されており、

①コンフォーミティ(同調性):多数派に倣って従来の方法を踏襲し、現状維持

既存のビジネスモデルを真似る、つまり同じような商品・サービスを見た目だけ変えて出すような追随するモデルなどがあります。

②オリジナリティ(独自性・独創性):未開の方法、流れに逆らって新しいアイディアを推し進める

ここでいう新しいアイディアというのは、ゼロベースから出てきたものではなく、既存のサービスの切り口を変えるといったニュアンスになります。

著者が定義づける『オリジナリティ』とは、形容詞の意味と②の意味を汲んだ、

ある特定の分野において、その分野の改善に役立つアイデアを導入し、発展させることを意味します。

オリジナリティというと、斬新・奇抜なアイディアを次々に思いつける人を想像しがちですが、“ありそうでなかった”ものだったり、既存のものと既存のものの組み合わせ方であったりといったように、天才的なひらめきではなく、物事の捉え方の幅からくるものと言った方がいいのかもしれません。

『人と違うこと』をするには

オリジナリティとは、既知の物事の捉え方の幅からくると書きましたが、つまりは“違う角度で物事を見る視点”や“思い込みの排除”といった、当たりまえを見直す柔軟さより生まれるものと言えます。

コロナの影響で自粛が余儀なくされ、サービス業や小売業は今までとは違う形態で販売をする方法を模索されたと思います。

前売り券を売った美容院や、デリバリーを始めた飲食店、オンラインスナック、オンラインヨガなどなど。それに付随して、デリバリーのお店情報をまとめた人や、動画編集などを引き受ける人など様々だったと思います。

全部一緒くたに書きましたが、周りと同じように倣ってやった人々と、さらにプラスで価値を提供したり、サービスの要を違うポイントに持っていったりした人々と、動向がちょっとわかれたと思います。

自粛が解けた後も、ファンとしてそのお店・サービスを使い続けられたかが、わかりやすい結果であったのではないでしょうか。

(もちろん、店舗再開して普通に売り上げを上げられるお店もあるので、どっちがいい悪いではないですが)

PART2では、取り組んでいる物事に対して「考えている量」の話が出てきました。

つまり、アイデアの大量生産が質を高めるということです。これはブログを書き始めた時に、スタートアップ講座で言われてはっとしたことだったので、自分の中でリンクしました。

例として、アインシュタインやエジソンが取り上げられていましたが、彼らを凄いことを思いついた天才だと捉えがちですが、取り組んだ論文や実験の数の多さを見ると、その1つの考え・発明を導くまでの実験や挑戦の数がいかに多かったかがわかります。

数をこなすということは、『ありがたちなものを除外してようやく、ありえないほど自由な可能性を考慮する余地が生まれる。』と書かれています。余地が生まれるだけで、必ず閃けるわけでもないのです。(なので、結果閃けた人達は偉人であることに変わりはないのですが)

レオナルド・ダ・ヴィンチの絵画も、いろいろなことをやり続けながら得た経験や情報の蓄積によって、傑作として称えられる絵が完成しているように、インプット量とアウトプット量も大事なものになるんですね。

これについては、キングコングの西野さんも様々な媒体で話していますが、いろいろ思いついて凄いですねと言われますが、どれだけそれについて考えていると思いますかと。そして、実験も沢山しています。

本書では他にも、オリジナリティのあるアイデアを持っているとして、それをどうやって周囲に有用なものであると伝えるかという、周囲への伝え方と巻き込み方、組織においてオリジナルな人が潰されないようにするにはという話が、事例を用いて書かれいます。

オリジナリティのあるアイデアを持っていても、変化を嫌う人には受け入れがたく、はねのけられて終わってしまったり、変わった人とレッテルを貼られて終わってしまったりということはあります。

オリジナルであるためには、アイデアだけでなく、周囲の人にも影響を与えられる存在にならないといけないんですね。

道は遠そうに見えますが、小さいことから身の周りにいる人で実験してみてもいいかもしれません。

終わりに

読書ノートを取っていて、内容をずらーっとまとめているのですが、これがどういう本だったかをどう伝えようかなと考えて、何度かノートを見ていると、関連して思い出される人やことが沢山でてきました。

一番重要だと思ったところだけフォーカスして書き出そうと思ったら、わりと自分の中でもまとまったので、やっぱり「それについて考えて」「アウトプットする」というのは大事なんですね。

この読書メモにオリジナリティがあるかというと、私が書いたぐらいしかありませんが(^^;

今後、人にお勧めとして話しやすくなるのでよしとします。

関連して思い出した人やものごとについては、また別の機会に書きたいと思います。

では、また


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